Lionの入力装置比較

ジェスチャー操作の違い

OS X Lionのジェスチャー操作は、マウス(Magic Mouse)とトラックパッド(Magic Trackpad)でそれぞれできる操作とできない操作があります。また、同じことをするのに違うジェスチャーになっているものもあります。


Magic Mouse

Magic Trackpad

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(Safari)

1本指左右スワイプ

2本指左右スワイプ

4本指左右スワイプ

※上記のジェスチャーはそれぞれ逆の方向

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(Safari以外)

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4本指左右スワイプ

ピンチで拡大/縮小 ×
タップで拡大/縮小 1本指ダブルタップ 2本指ダブルタップ
単語を辞書で調べる × 3本指ダブルタップ
ドラッグ クリックしてホールド 3本指タップ
ディスクトップ切り替え 2本指スワイプ ×
Mission Controlの起動 2本指ダブルタップ 4本指上スワイプ
アプリケーションExposé × 4本指下スワイプ
Launchpad起動 × 4本指ピンチ
デスクトップの表示 × 4本指広げる

※Magic MouseのアプリケーションExposé, Launchpad, デスクトップの表示はホットコーナーとして画面の四隅にマウスカーソルを移動させた時に起動するようにすることで代用可能。

(システム環境設定>Mission Control>ホットコーナー)


よく使うのはMagic Mouse

表を見るとトラックパッドの方ができることが多く、また総じてトラックパッドの方が操作感は良いのですが、普段よく使うのはマウスの方です。なぜかというと、ドラッグ操作がトラックパッドではやりにくい場合が多いからです。細かい部分のドラッグはマウスの方が操作しやすいです。例えば、ウィンドウを移動させる時などのドラッグはドラッグ可能な面積が広いのでトラックパッドでも大丈夫なのですが、スクロールバーをドラッグしてずらすなんていうときに、Lionでは初期表示されないスクロールバーを表示させて、さらにLionから小さくなったスクロールの選択バーをドラッグして移動させる操作をトラックパッドでやろうとすると、マウス操作の何十倍も時間がかかります。

また、クリック操作に関してもマウスの方が数段やりやすいです。Magic Trackpadは13cm四方の平面全体を押し込むことでクリックができるようになっています。しかし、あまりに大きすぎてクリックするには必要な力が大きすぎるので、私はタップがクリック操作になるように設定しています。ですが、平面に指を置いた状態でタップするということは、重力に逆らっていったん指を持ち上げてから平面を叩くという動作をすることになります。マウスの場合、クリックは重力に協力してもらって指で押し込むだけですから、これと比較すると差は歴然です。だだ1回だけクリックするのであればその違いも気にはなりませんが、続けて何回もクリックする場合はやはり差がでてきて、トラックパッドで操作するのが苦痛になってきます。

クリックする対象のエリアが狭く、精度が要求される場合もトラックパッドだと操作しづらいです。

以上のことを大雑把に説明すると、トラックパッドではクリック操作に、(1)クリック地点までカーソル移動、(2)指を持ち上げる、(3)タップで3段階のアクションになりますが、マウスは、(2)のアクションがないので、2段階のアクションです。結果、マウスの方が少ないアクションによる操作になるので負荷が少なく素早い操作ができます。

Magic Trackpadの使い途

Magic Trackpadの利点は、わりと広いガラスコーティングの表面をなでることで操作することによる心地よさにあります。

実用的な面では、マウスの場合は、つかんで動かすことになるので移動させる時にマウスの重量分の負荷がかかります。その負荷がなるべく少なくなるように多くの人は手首を軸にしてマウスを移動させていると思いますが、そうすると移動範囲がかなり狭い範囲に限定されてしまいます。27インチ解像度2560×1440のiMacのディスプレイ空間で長い距離を移動させる場合は、手首を軸に、マウス移動→カーソルを移動させないようにマウスを浮かせて少し戻す→マウス移動と複数回の移動操作をすることになります。これがMagic Trackpadでは回転の軸が手首より肘や肩に近い部分になるので、システム環境設定で軌跡の速度を最大にしておけば、どのような移動距離でも1回の操作でマウスカーソルを移動させることができます。これは、移動操作の回数が少ないから効率的というだけでなく、操作時の開放感にもつながります。

前述したとおり、精度やスピードを求められる操作はまだマウスにはかないません。こうした弱点や長所を考慮に入れて、Magic Trackpadの使い途として考えられるのは、精度やスピードが求められない操作を心地よく行う場面であり、つまり、時間に余裕があってのんびりとネットサーフィンをする際に最適な入力装置ということになります。

2011/8/18